目次
はじめに
定年退職し、一人暮らしの静かな生活が始まる男性は多いと思います。
これまでの仕事中心の生活が無くなり、多くの男性が戸惑いを感じるでしょう。
これまでの仕事中心の生活が無くなり、多くの男性が戸惑いを感じるでしょう。
朝起きてから夜眠るまで、自分を拘束するスケジュールは一切ありません。
私も、最初のうちは「これでようやく自由になれた」と解放感を味わいました。
そして、その自由な生活を数日間は満足できました。しかし…..
私も、最初のうちは「これでようやく自由になれた」と解放感を味わいました。
そして、その自由な生活を数日間は満足できました。しかし…..
ものの、数ヶ月も経つと、「今日も一日、特に何もせずぼーっと過ごしてしまった」と感じはじめました。
「こんな生活をずっと続けるのか…」と、少し憂鬱な気分にもなりました。
そして、この無駄ともいえる「ぼーっとする時間」はダメなことだと自分に言い聞かせるために、いろいろと調べてみました。
「こんな生活をずっと続けるのか…」と、少し憂鬱な気分にもなりました。
そして、この無駄ともいえる「ぼーっとする時間」はダメなことだと自分に言い聞かせるために、いろいろと調べてみました。
その結果、この無駄ともいえる時間は、実は脳科学的にとても重要である可能性を秘めていました!
この記事で分かること
- 何もしない安静時の脳機能の紹介
- 脳内ネットワーク(DMN)の活性化の恩恵
- 意識的に「何もしない時間」を設け、脳活性化を促す実践アプローチ
何もしない時間は無駄? or 必要?
定年を迎えて間もない頃、一人暮らしの自宅で私はまさに「隙つぶし症候群」のような状態に陥っていました。
長年の習慣というものは恐ろしいもので、朝起きると「今日は何をすべきか」を手帳やパソコンに書き出そうとしては、書くことが見つからずに溜息をつく日々でした。
社会との繋がりが薄れたような寂しさから、焦って何か役に立つ趣味を始めなければと自分を追い詰めていました。
考えても考えても、ただ時が過ぎていくだけの日々が続き、鬱な状態に陥っていました。
そんなある日、何をしようかと考えることに疲れ果て、ベランダの椅子に腰掛けました。
目の前には、風にそよぐ庭の小さな樹木と、ゆっくりと形を変えて流れていく空の雲があるだけです。
目の前には、風にそよぐ庭の小さな樹木と、ゆっくりと形を変えて流れていく空の雲があるだけです。
最初は「やっぱり何もする気にならないな」と鬱状態になっていました。
しかし、1時間ほどただぼーっと風景を眺めているうちに、頭の中に詰まっていたモヤモヤとした焦燥感が、すーっと薄れていきました。
今まで「何か始めないとダメだ」という固定概念から、自分で自分を追い込んでいたのかもしれません。
何も考えない時間があることで、自然体でいられることに気が付いた瞬間でした。
脳科学が証明する「ぼーっとする時間」と精神安定の関係
私が感じた幸福感はただの妄想ではありません。
実は、「ぼーっと過ごすこと」の効能は科学的にも示唆された事実だったのです。
近年の脳科学の研究において、人間が何かに集中せずぼんやりしている時にこそ、脳内で極めて重要なプロセスが働いていることが明らかになっています。
アメリカのワシントン大学のマーカス・レイクル(Marcus Raichle)教授らの研究チームが2001年に発表した研究では、人間が意識的な作業を行っていない休息時に活発化する脳の神経回路が存在することが示されました。これが「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と呼ばれる機能です。
*引用論文:A default mode of brain function
*引用論文:A default mode of brain function
脳は、外部の課題に集中している時だけでなく、何もせずぼーっと空想に浸っている時にも「アイドリング活動」を行っています。
このDMNが働いている間、脳内では以下のような大切なメンテナンスが行われています。
このDMNが働いている間、脳内では以下のような大切なメンテナンスが行われています。
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脳内に溜まった膨大な情報の取捨選択と記憶の整理整頓
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過去の体験や傷ついた感情の統合と、ストレスの緩和
-
自律神経のバランスを整え、精神を安らかに保つ作用
無理に予定を詰め込んだり、暇つぶしのためにスマホやテレビで常に情報を入力し続けたりすると、脳は休む間もなく刺激を処理し続けることになります。
その結果、脳疲労を引き起こし、かえって不安やイライラが増してしまうのです。
その結果、脳疲労を引き起こし、かえって不安やイライラが増してしまうのです。
反対に、一日中ぼーっと過ごす時間は、脳に溜まった疲労物質や雑念を清掃し、静けさを取り戻すための「自動メンテナンス時間」に他なりません。
科学的にも、ぼーっと過ごすことは精神を安定させるために不可欠な生理現象なのです。
科学的にも、ぼーっと過ごすことは精神を安定させるために不可欠な生理現象なのです。
一人暮らしの定年退職男性は「ぼーっとする時間」が必要
特に、長年会社に身を捧げ、現在は一人暮らしを送っている定年退職男性にとって、一日中ぼーっと過ごす時間には特別な価値があります。
会社員時代、私たちは常に生産性や効率、そして他者からの評価を求められて生きてきました。
職場という人間関係の中で、自分の感情を押し殺して責任を果たしてきた方も多いはずです。
職場という人間関係の中で、自分の感情を押し殺して責任を果たしてきた方も多いはずです。
現在の一人暮らしという環境は、そうした長年の緊張や責任から解放された、人生で初めての自由な空間です。
誰の目も気にする必要がない一人暮らしだからこそ、心ゆくまでぼーっと過ごすことができます。
今日一日、誰とも話さず、何もしなかったとしても、「自分は今日も無事に自分の命を慈しんで過ごした」と肯定してあげてください。
今日一日、誰とも話さず、何もしなかったとしても、「自分は今日も無事に自分の命を慈しんで過ごした」と肯定してあげてください。
ぼーっと過ごすことで脳内のDMNが整うと、過去の出来事に対するこだわりや将来への漠然とした不安が次第に和らいでいきます。
心が十分に休まると、ふとした瞬間に「明日は近所を少し歩いてみようか」「久しぶりにあの本を開いてみようか」といった、ささやかな意欲が自然と湧き上がってくるようになります。
おわりに:人生を楽しむため、ぼーっと過ごす
スケジュール帳が予定で埋まっていることだけが、豊かな人生ではありません。
むしろ、何の予定もなく、ただぼーっと過ごせることこそ、定年退職後の人生にとって必要なことだと思います。
私自身も、何も考えずに家で過ごす時間を作っています。
この時は本当に何も考えず、ただ「ぼーっと」するだけです。
そうすることで、頭の中がスッキリするような気分になります。
むしろ、何の予定もなく、ただぼーっと過ごせることこそ、定年退職後の人生にとって必要なことだと思います。
私自身も、何も考えずに家で過ごす時間を作っています。
この時は本当に何も考えず、ただ「ぼーっと」するだけです。
そうすることで、頭の中がスッキリするような気分になります。
「今日も隙つぶしすらできずにぼーっと過ごしてしまった」と自分を責める必要はありません。
そのぼーっと過ごした時間は、決して無駄ではなく、あなたの心と身体にとって必要な時間なのです。
そのぼーっと過ごした時間は、決して無駄ではなく、あなたの心と身体にとって必要な時間なのです。
明日もし時間が許すなら、窓辺の椅子に深く腰掛けてみてください。
風の音に耳を澄ませ、流れる雲をただ追う。
そんな静かで満ち足りた時間が、あなたのこれからの人生を、より穏やかで安らかなものにしてくれると思います。生きていくうえで本当に大切なものは、いつもそうした何もない時間の中に静かに潜んでいるのですから。
風の音に耳を澄ませ、流れる雲をただ追う。
そんな静かで満ち足りた時間が、あなたのこれからの人生を、より穏やかで安らかなものにしてくれると思います。生きていくうえで本当に大切なものは、いつもそうした何もない時間の中に静かに潜んでいるのですから。
※本記事は執筆者個人の見解に基づくまとめであり、効果を保証するものではありません。情報の受け取り方は人それぞれですので、詳細はぜひご自身で調査しご判断ください。